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作品
CV
1975年 奈良県生まれ
大阪芸術大学芸術学部美術学科日本画専攻卒業。
石川県立輪島漆芸技術研修所で5年間、人間国宝の指導のもと漆の基礎を学ぶ。
京都春季創画展、石川県現代美術展入選、輪島市美術展入賞、個展等、
29歳まで日本画での作品制作に取り組む。
2005年 株式会社藤岡巴堂に入社。 WEBサイト: https://www.tomoedou.com
宗教用具を製造販売修理する会社で仏像修復や楽太鼓などの漆塗り金箔押しをはじめとする
伝統技術を駆使した分野で仕事をしている。
家業である仕事に集中するためやむなく作家活動を休止。
職人として十数年間の技術研鑽を経て、やはり作品をつくりたいという気持ちは抑えきれず、
表現方法を漆にかえ再び自らの作品制作をはじめる。
EXHIBITION
【個展】
2022年 2月 GALLERY ANDLINKS81 (東京)
2021年 6月 天理(奈良)
2019年12月 青島(中国)
【グループ展】
2021年 4月 月の出画廊(東京)
2020年10月 GALLERY ART POINT(東京)
【イベント出展】
2022年8月 Independent Tokyo 2022(東京)
2021年8月 Independent Tokyo 2021(東京)
【受賞展】
Independent Tokyo 2022 審査員特別賞 居松篤彦賞、福井淳子賞
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【ARTIST STATEMENT】
漆を塗っていると色々なことを考える。
職人は手の記憶で仕事をし、耳と頭は自由なのだ。
仕事終わりに刷毛を置いたとき、その思考や感情は言語化されない抽象的なものに置き換わる。
日々それが僕の中に沈殿し、徐々に硬化していく。
奥底から凝固することなく沸沸と湧いてきた魂の叫びのようなもの、
その魂の叫びが美しく光輝く瞬間を閉じこめたものが僕の求める芸術作品である。
【MAIN TECHNIQUE 】
<PUZZLE シリーズ>
PUZZLE×URUSHI×【fu-ji】=ART
ここ数年ジグソーパズルを支持体に制作をしてきた。
どのピースをとっても同じものはなく、どれひとつ欠けても成り立たない。
ある時これに漆を塗ってみた。全体は黒一色に染まった。
それまでは全体で一枚の絵になるという意識しかなかったパズルが全く違うものに見えた。
不思議なものでじっと眺めていると人々に見えてくる。
パズルは一つ一つ違ったものの集合体。
1ピースは世界に対する個人、人々に対する細胞、この世のあらゆるものに対する素粒子とよく似ている。
これらを日本古来から続く漆芸の技術を駆使し、不二【fu-ji】という作家を通して生み出されたものは、誰も見たことのない世界に誘うことになるだろう。
<flow シリーズ>
漆を水面に浮かべそれを写し取り画面に定着させる。
それを幾度となく繰り返し、自分の感情や心情、世の中の真理を表現しようと試みてきた。
水に浮かべているときに漆は色々な表情を見せる、その中で美しい一瞬をとらえる。
画面に定着した瞬間、今まで動いていた漆は時が止まったように固まる。そしてそこにとどまり続ける。
それを何度も繰り返すことで積層になり、歴史とも呼べる見えない厚みが生まれる。
実行委員コメント
漆職人である不二さんが支持体にジグソーパズルを選ばれたという発想が面白いですね。ジグソーパズル自体を絵に使うというのはそんなに珍しい手法ではないですが、塗りの手法を変えるだけでこれだけ違って見せることができるんだなあと感心しました。サイズ感がわからないので、できれば原画を見たかったです。