作品
CV
ふるやみか
大阪府出身/奈良県在住/武蔵野美術大学通信教育課程絵画コース卒業
個展
2020.7 people / STUDIO DIFFUSE MAKE +
2022.3 Help! / アトリエ三月
2023.1 SAKURAGAWA CULTURE PARTY / ADDICT gallery(主催・DOOR)
2023.7 now🔁new / CASO Lounge(主催・企画:CASOアート特区プロジェクト キュレーション:滝本章雄)
入賞
2019.10 UNKNOWN ASIA 2019 / グランフロント大阪 レビュアー賞(池田容賞/前田敏幸賞)
2021.6 The 5th Annual 'Parade Of Fools' / ホルベインギャラリー Grand Fool賞(大賞)
主な出展
2021.1 #ARTGOESON Exhibition session1 / igu_m_art(企画・運営・開催: #ARTGOESON)
2021.7 +NAMBA ART PROJECT SkyO Art week 2021SUMMER(企画・運営:株式会社大伸社ディライト)
2021.10 OSAKA LAUGH & ART 2021ライブペイント参加(主催:大阪府・大阪市・大阪文化芸術創出事業実行委員会)
2022.5 ART!ART!OSAKA /大丸梅田店
2022.6 CASOアート特区 x #ARTGOESON presents
SESSION 3 “MOVE ON / Yes, art goes on” / シーサイドスタジオCASO(主催 CASOアート特区×ARTGOESON)
2022.12 Ugo Xmas with Artist ライブペイント参加 / 阪神百貨店
2023.3 新感覚ストア2023 / MITERI(主催:アトリエe.f.t.)
他、大阪を中心に企画展に参加
ステートメント・PR
私は、自認するジェンダーが常に流動的である。
それはジェンダーというものが社会に伴い流動的であることと、
自分のジェンダーがシーソーのようなバランス感覚にあるからだ。
今はノンバイナリージェンダーが一番自分らしいジェンダーだと感じている。
(しかし社会が変わっていくと私を呼称するジェンダーも変わっていくのかもしれない)
そんな微細なバランスで生きてきた私は、いつもトイレのマークに翻弄されてきた。
外出先でトイレに入るとき、性別の選択を常に迫られているような感覚があったからだ。
性別を聞かれる限り、今もそれは残る。
なぜどちらかを選ばなくてはならないのか。
社会が決めたカテゴリーから強制的に選択しなければならない問題は、社会の価値観が変われば無くなるだろう。
性別というジャンルに限らず人はカテゴライズされてしまう。
性別や年齢・立場など社会的な縛りのない、ニュートラルな人のマークはないのだろうか。
そう思い私は人型の記号的なピクトグラム”SOTAI”(素体)を作り出した。
SOTAIは誰もが当てはまることができる。
性別や人種、年齢を問わない。
作品に描かれるSOTAIは、鑑賞する自分でもあるし、他者でもある。
昔の自分でもあるし、未来の自分かもしれない。
記号的な図形に留められたSOTAIは、社会とともに生きていかねばならない制約・規範も
包容しているが、それ以外はとても自由な人のシンボルだ。
人は社会とともに生きていくことを表している。
社会は変わり続けていく。
それぞれが経験した環境がその人を形作る。
それは常に変化し続けていて、自分自身もまた常に変化し続けていることを、私は作品を通し訴えている。
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“human rings”
mixed media on canvas
1300×800mm
樹木は年を重ねるごとに年輪が増えていく。
絵の中心には和紙で隠れてほとんど見えないSOTAIがいる。
それを中心として年齢の層が色彩により重なっていく。
これは私の年輪である。
産まれ、年を重ね、性別に悩み、人としてのかたちを保とうと生きている私だ。
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“age series”
acrylic color,acrylic gouache,acrylic spray on woodpanel,canvas print
530×455mm
去年冬、豊田市美術館のゲルハルトリヒター展を観に行き”Strip”という作品に出会った。
横に長く伸びる色彩の層は、鑑賞中タイムトラベルのような時空感覚に陥った。
それに加えて、自分の今までの経験や体験が積層される地層の色彩のようなイメージが私の中で現れた。
そこで自分の人生の記憶を辿り、表れたものを色彩にしSOTAIに表現した。
作品名のナンバーは年齢を意味し、その年々で感じた私の色彩を表現している。
私が経験・体験したものは他者にも同じような経験があるのかもしれない。
それぞれのナンバーの作品たちは、私であり他者でもある。
SOTAIという記号的な人型のモチーフは、私を私ではなくしてくれる。
時空の間から出現したSOTAIは、過去でもあり今(未来)でもある。
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“Record series”
paper print,acryl color on acryl
315×315mm
レコードは記録の媒体である。
その時代性を記録する。
その瞬間を記録する。
レコードの層は年輪のように記録を色彩に変え閉じ込める。
実行委員コメント
ふるやさんのアーティストとしての活動はここ数年、ずっと見続けています。テーマ的であるSOITAIのモチーフがすっかり浸透し、抽象化やグラフィック的な展開など、表現の幅も広がってきました。レコードの作品、秀逸です。これからこのシリーズがどのように発展していくかが楽しみです。