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作品
CV
成山亜衣 ( Nariyama Ai )
1983年 大阪生まれ
2009年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 版画専攻 修了
個展
2010年 Oギャラリーeyes(大阪) ※以降2011年〜2021年まで毎年開催
2013年 Oギャラリー(東京) ※2018年, 2020年 開催
2018年 ギャラリーモーニング(京都) ※2019年,2020年,2021年,2022年 開催
グループ展
2009年 AMUSU ART JAM 2009 in kyoto(京都文化博物館・京都)
2010年 トーキョーワンダーウォール 2010 (東京都現代美術館・東京)
2012年 トーキョーワンダーウォール 2012 (東京都現代美術館・東京)
2018年 シェル美術賞2018 (新国立美術館・東京)
2019年 FACE 損保ジャパン日本興亜美術賞 (損保ジャパン日本興亜美術館・東京)
2020年 シェル美術賞アーティストセレクション(SAS)2020 (新国立美術館・東京)
2023年 大阪アートフェスティバル(大阪府立江之子島文化芸術創造センター・大阪)
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目の前にリンゴがあるとする。私達は、カメラで被写体を捉えるようにリンゴを見ているだろうか。
実際はリンゴだけを見ておらず、網膜の更に奥にある何らかの記憶の破片とを混ぜ込んだナニカを見ている…外と内を行き来する、そんな見方が日常では多いはずである。
私は、平面表現において、空間・時間が整理された捉え方は、リアルではないと考えている。
目の前の物と、視点がなく曖昧な記憶の残像とが混ざりあっている..そんな見え方こそ、リアルな表現だと考えるのである。
このように考えるのは、物質的な実体より、内なるモノの正体を見ようとする日本人特有の捉え方、そして、目紛しいITの進化により、実体のないモノを受け入れざるを得ない今日の影響下にいる事が、深く自身に影響していると考える。
制作方法として、描き始める前に大量のSNSの画像を一気に見た後、記憶に残っている曖昧な画像の部分部分が、無秩序に集結した頭の中の画像をモチーフに描いている。
浮き沈みや自由自在に動く記憶を動かない平面に...物質のない記憶を絵の具という物質に...どのように置き換えたら良いのか考えながら制作している。
家入一真 審査員コメント
まず作品の大きさ、そして作画の面白さが目を引いた。作者である成山さんがそばにおられたので話を聞くと、たくさんの画像を大量に脳にインプットした後にそれを記憶の中で構成しなおしながら描くという。この手法はまさにAIのディープラーニングと同じではないか。AIが急速に進化しているこの時代において(本人が意識したかどうかは置いといて)そのやり方を人間がアナログになぞるという、その行為が非常に面白いと感じた。
高橋キンタロー 審査員コメント
リアル。焦点を定めることのないリアリティに夢中です。
佐藤由基孝 審査員コメント
絵画としての魅力が、圧倒的です。作者が何を考え、どういう想いでそれを描いたのか。それは二の次でいい。良い絵は、とにかく、良い。それ以上を知る必要も、語る必要も感じない、絵そのものの強度を備えています。
矢野裕子 審査員コメント
光や空気が何層にも重なってみえる透明な浮遊感をぜひリアルで見てみたいと思いました。絵画表現でありながら写真をみているような気持ちになります。
実行委員コメント
メタセコイア23ご参加、ありがとうございまいした。たくさんのイメージの残像を描き重ねていくという手法で描かれた成山さんの絵画作品は、具象でありながら抽象で色の渦の中からいろんなストーリーが想像でき、見飽きない魅力がありました。会場の構成もあり、大型作品1点だけの出展というのも効果的だったと思います。高橋キンタロー、家入一真賞。成山さんの次につながりますように!