作品
CV
1995年福岡県生まれ。千葉県流山市在住。琉球大学理学部海洋自然科学科化学系卒業。大学在学中より沖縄県で舞台演劇を中心に様々な作品の制作・演出・宣伝美術を手がける。2019年よりアート制作を開始し、グループ展などに積極的に参加。また、2020年から建築家の長谷川清人と共にアートユニットuki結成し、ユニットでのアート制作も行う。ukiの処女作「怪獣の一欠片」はMonster Exhibition 2019で入賞。2022年写真家の金村修ワークショップへ参加をきっかけに写真家として活動を開始した。
【個展】
2023 「あはれてん」(一茶双樹記念館/千葉)
2023 「ファウン展」(coconovaギャラリー/沖縄)※アートユニットukiとして参加
【グループ展他】
2022 GEISAI 2022(東京ビックサイト/東京)
2019~2022 DELIRIUM vol.1~4(渋谷ヒカリエ8/東京)※アートユニットukiとして参加
他多数のグループ展に参加。
ステートメント・PR
"Stitched photographs Kujukuri Beach"
これは九十九里浜で撮った写真を縫い合わせて1つにした縫合写真です。1930年代にアンディウォーホルは、同一写真を複数枚縫い合わせた縫合写真のシリーズを発表しましたが、それは大量生産大量消費に対するカウンターのように感じられました。僕が写真を縫い合わせたかったのは、現代の「大量のデータから生成する写真」、いわゆる生成系へのカウンターを意識したからでしょうか、いえ…きっと違います。
僕は記録写真として街中の風景やモノを撮っていますが、写真を印刷して、改めてその1枚を眺めたときに、その写真が孤立してしまっているような少し寂しい感覚になる事があります。それはきっと僕の記憶の中では、写真の中身はあくまでも連続した流れの中にあるのに対し、紙に印刷され、独立した重さを持ってしまった写真は、完全に僕から切り離された存在になったからかもしれません。
それぞれを縫い合わせる作業は、孤立してしまった個々の記憶を繋いでいく、そんな極めて個人的な作業なんだと思います。
この波打つように縫合された不完全なパノラマは僕とカメラの九十九里浜の記憶です。
実行委員コメント
写真作品でのエントリーの大久保さん、サイトを見ましたがポートレートから風景写真までたくさんのテーマで写真を撮られていますね。今回エントリーされた作品は、地元千葉県九十九里浜で撮影された組写真。ウォーホルというよりはホックニーの写真シリーズのような面白さがあります。自分の視点からとられた海辺の写真は、砂浜と海と空のトーンが揃っていて一枚の抽象画にも見えますが、シンプルな光景をつなぎ合わせただけにぼんやりした印象にも感じてしまいました。海や砂浜の広さや、地震の動きや時間経過を感じさせるコラージュの方法も試して欲しいなと思いました。