Picturescuecat(天羽生悠矢)

  • 写真

作品

CV

2000年 出生、兵庫県育ち
2023年 京都大学総合人間学部 卒業
現在 京都大学大学院 人間・環境学研究科 修士課程在学中(専攻:建築計画学)

写真論、特に撮影行為に関わる知覚に注目し、ときに本業の街路空間研究とも交えながら作品制作を行っています。
現在はカメラマン・クリエイター・グラフィックデザイナーとしてのスキルアップも目指し、大学を中心に様々な活動に関わっています。

展示歴:
京都大学写真部のグループ展にて毎年複数回参加、これまで数回の運営主催・合作企画主催。
(ギャリエヤマシタ、アートギャラリー北野、京都文化博物館ミュージアムギャラリー、ギャラリー素)

受賞歴:
撮影行為を手法に取り入れた街路空間研究で人間・環境学会第30回大会発表賞を受賞。
発表タイトル「瀬戸内市牛窓における来街者の歩行体験を通じた街並みの魅力の描出」

ステートメント・PR

街並みや自然環境に対する新しいまなざしを提示することを目指して、作品を制作しています。
強力に場所的な写真、その場所を経験したことがある人にとってこそ新鮮で強い印象を与える写真に惹かれます。あるいは、没場所的でどこにでもあるモチーフを見たこと無い角度から捉えた写真にも惹かれます。

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1作目「daydream archives」(写真作品/2021年3月~2022年3月)
“夢と現が共存する瞬間を覗き歩いた記録”
世界はいくつかの平行世界で構成される。
世界Aと世界Bの間に物質的な差異はほとんど存在しない。
そこにあるのは、様々な認識の差異だけだろう。

当時の自分は道具に溺れていた。
初めて手にしたオールドレンズ。これを通して見ると、全てが美しく思えた。
いつしか自分の腕の上達と勘違いしてしまった。
しかし、夢から覚めた今、このレンズが見せてくれた画が、表現のための具体的な手法のヒントになっている。
自分の写真、見ている世界を他人と共有したいと思うようになったきっかけのひとつもこの作品だ。
意図せず生じた道具の介在が眼前の事象との関係を変え、多くのことを学ばせてくれた。

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2作目「Stories」(写真作品, コンセプトアート/2020年5月~)
顔の見えない落とし物のマスクには、持ち主それぞれのストーリーがきっとある。
無数のマスク、延べ192人分(※)の一日、コロナ禍、人生に思いを馳せる作品。(※2023年7月末時点)
京都での日常生活を中心に、岡山や東京、香川、高知など、行く先々で継続的に撮影を続けている。
役目を終えた使い捨ての道具たちへの労いと、未曾有の災害の記録。

マスクは雄弁だ。​​顔の型が残っている新しいもの、ポケットの中でゴミと一緒にぺたんこに潰れたもの。水たまりに落として、そのまま見捨てられたもの。白、黒、血色。歩道、車道、茂みの中。
人生から抜け落ちた1ページのごとく、その一瞬を語り始める。

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3作目「spot objects」(写真作品/2019年~2023年)
こうしたポップでリズミカルな組写真も好きです。

実行委員コメント

Picturesquecatさんの写真作品は画角の面白さがあります。塔やライト、標識を見上げるアングルは空の情景も取り込まれていて、それを撮りたいと感じた写真家の気分を共有することができます。僕(谷口)もコロナ禍に道に落ちているマスクを400枚ぐらい撮ってコラージュした作品を作ったことがあるので、これやりたいと思った気持ちがよくわかります。笑。街に出ることを続ける中で、自分だけが補足できる風景がきっと見つかるはずです。どんどん街に出て撮り続けてください。

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